日本木材学会研究会一覧

最終更新日:2013/5/26

組織と材質 | 木材の化学加工 | 木材と水 | パルプ・紙 | 木質物性 | バイオマス変換
木材強度・木質構造 | きのこ | 生物劣化 | 木材接着 | 機械加工 | 居住性
抽出成分利用 | 林産教育 | 木質パネル | 木質文化財 | 地域木材産業
 
研 究 会趣  旨
代表幹事連絡先
組織と材質研究会 組織と材質研究会では、木材に代表される木質の科学、そしてそれら木質の利用の科学技術の基礎分野を対象とする研究会であり、木質の組織学・微細構造学・材質学と、それらに関連する顕微鏡学・生理学・気候学・生態学・古植物学・樹木年輪学等のさまざまな関連分野の研究と教育を奨励して、促進することを目的とする。
 当研究会では、一般的な木材や樹皮、さらには木質植物組織や、それらを原材料とした化学的・機械的加工物等を対象とした、組織・微細構造・材質・識別・形成層活動等の研究成果を含む知識や経験の交流のための討論会を主な活動内容とする。
藤井 智之
(独)森林総合研究所
tfujii[at]ffpri.affrc.go.jp
Tel 075-611-1201(代表)
木材の化学加工研究会 木材の化学加工は、木材の構成成分と試薬との反応、空隙中への樹脂、無機質等の含浸、木材表面の化学的、物理化学的改質、粉体木材の化学的改質などにより、木材の欠点の改良、性能の向上、新規機能の付与、木質バイオマスとしての利用途開発などを通じ、木材の有効利用と用途拡大に貢献しようとするものである。木材の化学加工研究会は、木材の化学加工に関する研究の推進と研究者間の情報交換、業界への化学加工技術の普及、啓発等を目的として発足し、昭和46年(1971年)に第1回シンポジウムを開催して以来、毎年1回シンポジウムを開催している。シンポジウムでは、全国各地を開催地とし、地域の企業、公設研究機関、森林組合、行政、NPO法人等を巻き込んで、地域に密着した多様なテーマを取り上げ、特別講演、数件の研究発表、総合討論ならびに見学会を開催している。会員制度は取っておらず、シンポジウムには誰でも参加できる体制としている。
大越 誠
京都府立大学大学院
mohkoshi[at]kpu.ac.jp
Tel 075-703-5638
木材と水研究会 植物としての生命活動を行っている樹木には、多くの水分が含まれている。人がこれを伐採し、木材として加工・利用する際、樹木の生命活動にとって不可欠であった水分は、「割れ」、「変形」、「腐朽」などの発生に深く関与する。
 また、木材にはその用途に応じて品質・性能の基準値が定められているが、木材に含まれる水分はその多寡によって木材品質・性能に影響を及ぼす。
 したがって、木材を信頼性のある材料として利用を促進していくためには木材と水との関係の理解が不可欠であるが、このテーマはきわめて深くかつ多岐にわたり、いまだ多くの点が未解明である。
 木材と水研究会は、木材と水との関係を学問的あるいは実際的な見地から明らかにし、来たるべき持続可能な社会において、重要な役割を果たす木材の有効利用の推進に貢献することを目的として設置する。
黒田尚宏
(独)森林総合研究所
naokun[at]ffpri.affrc.go.jp
Tel 029-873-3211(代表)
パルプ・紙研究会 パルプ・紙研究会は日本木材学会会員の中で、パルプおよび紙、さらにはそれらに関連した幅広い分野の研究者の集まりであり、昭和 年に設立され、今日に至っている。毎年年次大会の期間中を中心に、講演会、研究会あるいは工場見学を実施してきた。研究会を開催する中で、互いに情報の交換をするとともに、パルプおよび紙に関する新しい知識を身につけ、学術の振興をはかることを目的としている。今回日本木材学会の一般社団法人化に伴い、「パルプ・紙研究会」を新しく設置することにより、会員相互の交流を深めるとともに、パルプ化技術および製紙技術の発展に寄与し、もって紙パルプ工業およびその関連産業の更なる発展に寄与しようとするものである。
鈴木恭治
静岡大学農学部
afksuzu[at]ipc.shizuoka.ac.jp
Tel 054-238-4859
木質物性研究会 木質材料の物性は、純粋に学問的好奇心の立場のみならず、材料の有効利用の観点からも大変興味深く重要なものである。これは、工業的に流通している単結晶あるいはバラツキの少ない多結晶材料とは異なり、長期間かけて進化を遂げてきた生物材料が「理にかなった」複雑な構造をしているためと思われる。すなわち、結晶領域と非結晶領域の混在による複雑な相互作用、分子レベルでの欠陥、空隙構造、不均一な細胞構造、年輪構造など階層ごとに複雑な構造を有している。加えて、生活温度域でさえ活性(吸着や脱着、体積拡散、配列変化など)である。結果として、寸法変化、力学的変化、電磁気的変化、光学的変化などの多くの変化が、比較的低い温度域でさえ生じ易い。
 そこで、レオロジーに限定することなく、多面的な検討を進めることにより、木質物性の理解を深めることを目指す。同時に、微細構造の検討を踏まえて実大材へと理論展開をはかり、産業に貢献する学問を心がける。
金山公三
産業技術総合研究所
kozo-kanayama[at]aist.go.jp
Tel 052-736-7457
バイオマス変換研究会 化石資源からの脱却や低炭素社会の構築に向けた取り組みが環境分野の研究開発において重要視されている。木質バイオマスは、化石資源に変わって、液体燃料や化学工業製品に変換することが可能な再生可能資源であり、化学的、熱的、生物学的手法等を用いた様々なバイオマス変換技術の開発に期待が寄せられている。それらの試みは、持続可能社会の構築を促進するキーポイントでもあり、一般社団法人日本木材学会においても、関連する研究開発の振興は、重要な課題と考えられる。
 そのような背景の元、バイオマス変換分野における研究の推進ならびに研究者及び技術者の連携の促進を目的として「バイオマス変換研究会」を日本木材学会内に設置する。当研究会は、バイオマス変換に関する講演会、シンポジウム、見学会の開催等を通じて、バイオマス変換研究及び関連技術の振興を進め、日本木材学会の目的(定款第3 条)である「木材をはじめとする林産物に関する学術および科学技術の振興を図り、社会の持続可能な発展へ寄与する」の達成へ貢献する。
山田竜彦
森林総合研究所
yamadat[at]affrc.go.jp
Tel 029-829-8273
木材強度・木質構造研究会 昭和30年に開催された第1回日本木材学会大会に於いて数件の研究発表が行なわれて以来,木材の構造的利用に関する研究は,当学会における重要な研究分野の一つとして今日に引き継がれており,材料性能に関する研究が大半を占めていた時代から,徐々に,接合・構造体構成要素と言ったエンドユーズに近い研究内容に主体が移って来ている.このことは,建築材料としての木材,木質材料の基礎材質評価に始まり,その変形破壊機構についての材料力学的解析と言う問題に発展してきた木材研究者の興味の対象が,それらを用いた構造物の性能評価の問題にも広がって来たことを示している.また,林産部門の研究者のみならず,建築部門の研究者も研究会に参加するようになっている.さらに,「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行され,国又は地方公共団体が整備する全ての建築物のみならず,社会福祉施設や病院又は診療所等民間事業者等が整備する施設においても積極的に木造化を推進することになった.
 このように,当研究会は,木材という材料を軸にした木質構造物に関する研究を志向しており,社会的にも期待が大きく,当学会における重要性は益々高まっている.
中村 昇
秋田県立大学木材高度加工研究所
noboru[at]iwt.akita-pu.ac.jp
Tel 0185-52-6985
きのこ研究会 森林・木材等の木質資源の有効活用、きのこ類に関連した基礎及び応用研究の推進、社会への研究成果の普及のため、きのこ関係研究機関及び研究者の相互の交流を図りながら、研究開発を促進することを主な目的として、生産現場の見学会、講演会、シンポジウム、観察会等を実施する。
 木質資源関連産業、きのこ産業、大学、国公立試験研究機関等の産学官の交流や日本森林学会、日本きのこ学会、日本菌学会等の関連学会との連携のため、本大会、支部大会を補完する機動的な活動を展開する。さらには、若手研究者及び技術者育成のためのプログラムの実施、得られた知識・技術等の出版等、幅広い可能性を追求する。
福田 正樹
信州大学農学部
mf0130y[at]shinshu-u.ac.jp
Tel 0265-77-1621
生物劣化研究会 木材は、生物による劣化、すなわち木材腐朽菌による分解、シロアリ等昆虫による食害、カビによる汚染等を受けます。森林における倒木等の分解者であり、かつ人の生活圏における木材への加害者でもあるこれらの生物について、生態や生理に関する研究、木材劣化状態の現地調査、劣化の進行防止策や予防策の検討等は、木材科学および木材利用学において、大変重要なテーマです。
 生物劣化研究会では、木材の生物劣化に関する基礎および応用研究の推進のため、主に講演会や見学会を通じて、最新情報と情報交換の場を提供します。
 木材の生物劣化に関心のある研究者、実務者、学生の方々のご参加を歓迎いたします。
酒井温子
奈良県森林技術センター
sakai-haruko[at]office.pref.nara.lg.jp
Tel 0744−52−2380
木材接着研究会 地球温暖化対策等の観点から、木を有効活用した木質材料の利用はますます重要性を増してきている。これら木質材料にとって「接着」は欠かすことのできない重要な技術体系である。木材接着に関わる課題として、従来からある接着メカニズムの解明や接着耐久性、接着性能の向上が挙げられる。またシックハウス問題のような社会的影響の大きい問題にも対応策を講じていく必要がある。さらに次世代に向けた低環境負荷型の接着剤の開発なども必須となってきている。これら木材接着に関わる諸問題の解決策を模索していくためには、アカデミックな視点でサイエンスを極めるだけでなく、産業界並びに行政機関との密接な連携が必要である。また、学会自身が産官学連携の場を提供することにより、科学的な視点からの自由な討論を行うことが可能となる。
 以上のことから、ここに木材接着研究会を設立し、学会と産業界並びに行政機関との架け橋となり、木材接着をめぐる理論体系の構築、新技術の開発、諸問題への対策など幅広い活動を行っていく。活動の概要として、産業界または行政上重要な課題を取り上げ、サイエンス的視点からの研究討論会並びに産業現場の調査等を行う。
堀 成人
東京大学大学院農学生命科学研究科
anahori[at]mail.ecc.u-tokyo.ac.jp
Tel 03-5841-5267
機械加工研究会 本研究会は再生産可能なバイオマスである木材の利用に必要不可欠である機械加工に関する学術の発展を図ることを目的として設置する.会員は日本木材学会会員のうち,木材の機械加工に係る個人とし,講習会・シンポジウムなどの開催,外国の研究組織・研究者との交流,その他,研究会の目的達成に必要な事業を行う.
安藤恵介
東京農工大学大学院農学研究院
andok[at]cc.tuat.ac.jp
Tel 042-367-5845
居住性研究会 ウッドサイエンスにおける居住性の研究とは,人と住まいの相性を高めるために木材がどのように役立つかを追究することと言えます. 木材は建築物を支える構造用材として多用されます.その優れた吸放湿性能や断熱性能などによって,快適な居住空間の構築にも寄与します.そのようなハードウェア的機能だけでなく,見た目や手触りなどを通して,つまり五感を介して居住者にプラスαをもたらすソフトウェアとしても機能します.ハードにもソフトにも利用できる材料は木材以外にちょっと見あたりません.
 居住性の問題に木材を介してアプローチするとき,木材のハードウェア的な性質と住宅の基本性能との関係を探る流れと,ソフトウェア的な性質が人の心身に及ぼす影響を探る流れが考えられます.木材をカナメとして2方向から人と住まいの相性に迫るところに,私たち"木材屋"が居住性を議論することの意義と特色を見いだせます.
 「木はいい」「木の家が好き」と評価するのは人です.その良さの根拠をサイエンスとして明らかにするには,2方向のアプローチが研究の両輪となって相乗効果を発揮する必要があります.居住性研究会はそのための触媒を目指します.
小林大介
横浜国立大学教育人間科学部
kobadai[at]ynu.ac.jp
Tel 045-339-3445
抽出成分利用研究会 抽出成分は木材を化学的に特徴付ける成分であり,色調,におい,耐久性,接着性,生物活性などの決定因子となっている.樹木はセルロースやヘミセルロースの堆積とリグニンの沈着によって骨格が形成された後,心材形成と連動する抽出成分の蓄積を待って初めて生物材料としての完成を見る.このような樹木形成過程で,抽出成分の持つ意義や役割を解明することは,資源生物学の重要な課題である.
 一方,木材や樹木の他,希少植物を含む草本類や,林産物として重要であるキノコを含む森林微生物からの生物活性物質の探索,単離,構造決定,合成,生合成,作用機序研究等を行い,「天然由来の低分子有機化合物(抽出成分)を軸に,化学的あるいは生物有機化学的に重要な学理を明らかにし,それらの成果を応用に繋げる」研究もまた重要である.
 「抽出成分利用研究会」では,抽出成分そのものに見られる統一性と多様性にならい,広く会員の意見を集約しながら,抽出成分に興味を持つ会員に役立つ研究会活動を行っていく.
生方 信
北海道大学大学院農学研究院
m-ub[at]for.agr.hokudai.ac.jp
Tel 011-706-3638
林産教育研究会 林産教育研究会は、木材をはじめとする林産物に関する学術および科学技術の知見に関して教育的普及啓発をはかり、社会の持続可能な発展に対して教育的に寄与することを目的とする。森林資源の積極的かつ有効利用をはかるためにも、個々人が正しい知識にもとづく理解と行動を実践できる態度を形成する必要があり、それゆえ林産学に関する普及啓発は、学校教育のみならず社会教育においてもその展開が期待される。これを具体性のあるものとするために、乳幼児から高齢者にわたる多様な対象を、それぞれの社会的ステージとニーズに応じた教育プログラムの開発と実践が今後期待されている。本研究会は、そうした要請に応え、実践事例を開発、分析、収集し、林産教育プログラムを蓄積しながら学術の交流と学術水準の向上をめざしていくものである。
寺床勝也
鹿児島大学教育学部
teratoko[at]edu.kagoshima-u.ac.jp
Tel 099-285-7872
木質パネル研究会 近年の我が国では,木質パネルの原料は,優良なラワン材の端材から低質材・未利用材・リサイクル材の有効利用へと推移し,建築解体材等のリサイクル資源に急速にシフトしています.また,パネル用接着剤においては,室内空気汚染問題を考慮した低または非ホルムアルデヒド系接着剤へシフトし,マット成型タイプのボード類(OSB, PB, MDF等)に対して合板代替性能が求められるようになっています.こうした資源問題や社会情勢の変化に対応するためには,木質パネルの特性を正確に把握し,さらに製品信頼性の向上法や問題解決の方策に繋げていくことが求められます.
 本研究会は,その前身である"木質ボード懇話会"による「木質パネルの耐久性プロジェクト」(1991-2002年度),続く木質パネル研究会による「木質パネルの第二次耐久性評価プロジェクト」(2004年度-現在)の流れを引き継ぎ,木質パネルに関わる多様な研究活動および産官学の研究者間コミュニティーを充実化することを第一義の目的としています.研究会活動を通じて,研究者間の交流と協調が活発化し,研究の創出や進展が進むことを期待します.多くの方々の参画を願っています.
高麗 秀昭
(独)森林総合研究所
korai[at]ffpri.affrc.go.jp
Tel 029-829-8293
木質文化財研究会 わが国には,世界最古の木造建築物をはじめ,伝世された仏像,工芸品,紙・文書や遺跡から出土した有機遺物など,世界有数の木質文化財が存在し,これまで多くの研究者がそれらの保存修復や調査に携わってきた.今後,より一層必要とされる国内外の木質文化財の調査保存における課題に対し迅速に対応するためにも,学会内で会員が相互に連携し,互いの情報を集約する必要がある.本研究会会員による研鑽,文化財所有者や文化財修理技術者らとの情報交換,さらには研究成果の迅速な還元を目的とする.
高妻洋成
国立文化財機構奈良文化財研究所埋蔵文化財センター
kouzumay[at]nabunken.go.jp
Tel 0742-30-6847
地域木材産業研究会 木材の利用促進に向けて,政府が率先して木材利用を推進し,同時に地方公共団体や企業等も主体的な取組を行っている現状において,日本木材学会員は,木材関連産業ひいては社会の持続可能な発展に重要な役割を果たしている.
 しかし,各地域における取組では学会員の貢献は認められるものの,小規模・分散化の傾向で,地域の木材産業活性化は道半ばの感があり,個々の努力では限界があると考えられる.
 そこで,地域の木材関連産業の活性化手法を検討する研究会を設立し,産・学・官の学会員が密接な連携を図る仕組みを構築して研究や情報交換を行い,その成果を効率的かつ効果的に日本全国の地域木材関連産業に反映させることが重要であると考える.
藤田和彦
広島県立総合技術研究所林業技術センター
k-fujita83939[at]pref.hiroshima.lg.jp
Tel 0824-63-5181

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