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■ ウッディエンス メールマガジン          2024/10/21  No. 066
☆★ 木材の科学は日進月歩! 日本木材学会から最新の情報をお届けします
‥・* 発行 日本木材学会広報委員会
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                 日本木材学会広報委員会委員長 玉 井  裕
                                                         
■ 本号の目次 ■
  本号は、組織と材質研究会の開催報告および中部支部大会の開催報告をご紹介します。
ぜひご覧ください。
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◆組織と材質研究会2024年秋季シンポジウム 開催報告
└-代表幹事 渡辺 宇外(千葉工業大学) 
日本木材学会組織と材質研究会は、去る2024年9月10日(火)に「日本木材学会組織と材質研究会
若手研究者シンポジウム2024」を開催しました。本シンポジウムはThe 10th Pacific Regional
 Wood Anatomy Conference(10th PRWAC、9/10~14、旭川、実行委員長:佐野雄三先生(北海
道大学))と共催し、この国際会議で発表する木材組織・材質研究分野の若手研究者をサポートす
ることを目的として行われました。コロナ禍でリアルな国際会議での発表機会が少なくなっていた
ことから、本シンポジウムでは若手のみなさんに、英語による研究成果の説明や質疑応答など本番
前の練習の機会として活用していただきました。ベテランの会員からは、研究に関する意見交換と
ともに、想定される質問や発表スライドの手直しなど多くのアドバイスをしていただきました。会
員のみなさんのサポートと励ましのおかげで、若手の方々は本番で自身の研究成果を存分にアピー
ルされていました。本研究会では、今後も次世代を担う若手研究者を積極的に応援するため、様々
な企画を実施していきたいと考えています。

2024 年度日本木材学会中部支部大会(岐阜)実施報告
岐阜大学応用生物科学部 山内恒生、鈴木史朗
2024 年度日本木材学会中部支部大会は、令和 6 年 9 月 19 日(木)、20 日(金)に岐阜
県で開催されました。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020 年度三重大会および 
2021年度富山大会はオンライン形式、2022 年度長野大会、2023 年度石川大会では口頭発表
のみでしたが、本大会では口頭発表に加え、ポスター発表を名古屋大会以来 5 年ぶりに行い
ました。大会 1 日目は、岐阜大学応用生物科学部にて、12:00~13:00 に評議員会が開かれ、
地域功 労賞の受賞者を決定しました。13:00 から本大会に先立って開会式を行い、大会実行
委委員を代表して鈴木史朗准教授より挨拶を行った後、ご来賓として日本木材学会副会長の東
京大学・青木 謙治教授から祝辞を頂きました。研究・技術発表会の参加者数は 80 名(この
うち学生は 38 名)で、16 件の口頭発表、17 件のポスター発表がありました。13:15 から
おおよそ化学系と物理系の2会場に分かれて 8 件ずつの発表がなされ活発な議論が行われま
した。ポスター発表では活発な質疑応答がなされ、有意義なポスター発表になりました。また、
口頭、ポスター発表終了後に審査員による投票で、優秀口頭発表賞 2 件、優秀ポスター発表
賞 2 件が決定し、後述の懇親会で表彰されました。口頭発表終了後、16:45 からのクロージ
ングセレモニーでは、中部支部地域功労賞の授与式が行われ、受賞者の石川県農林総合研究セ
ンター鈴木修治様氏より受賞のスピーチをいただきました。引き続き、閉会式として当学会中
部支部長の三重大学・野中寛教授より大会の講評をいただき、鈴木史朗准教授の閉会挨拶のあ
と、最後に次期開催県である静岡県を代表して、静岡大学・河合真吾教授よりご挨拶いただき
ました。
 続く懇親会は、18:30 から JR 岐阜駅付近のラ・ローゼ プロヴァンスで行われました。参
加者は 38 名(うち学生 19 名)でした。青木木材学会副会長の乾杯で開会しました。会の
中ほどで、今回の優秀発表賞4名の授与式を行い、賞状と副賞が野中支部長より手渡され、受
賞者から喜びのスピーチをいただきました。懇親会は中部支部副支部長の静岡大学・河合真吾
教授の締めの挨拶で閉会となりました。前回の石川大会で四大会ぶりの懇親会が行われ、今回
も引き続き、懇親会を開催する事が出来ました。学生の参加も多く、他大学の学生との交流で
盛り上がり大変有意義な時間を過ごす事が出来ました。
 2 日目の見学会は、9:30 から 11:30 まで美濃市の美濃和紙の里会館で開催され、岐阜県
の伝統的な木材利用を学びました。参加者は 27 名(うち学生 13 名)でした。楮(こうぞ)
の枝の内皮と黄蜀葵(トロロアオイ)の根を原料にした紙料液を簀桁(すけた)という道具を
使って漉舟(すきぶね)の中の液をすくって揺すり、紙すきを行いました。その後、美濃和紙
の里会館の館内を案内していただき、見学しました。最後に自らが紙すきを行った美濃和紙を
受け取り、見学会は閉会となりました。美濃和紙の原料や製造工程について多くの質問がなさ
れ、中身の濃い見学会となりました。
 当日は至らぬ点も多々あったかと思いますが、大きなトラブルなく無事に大会を終えること
ができました。大会にご参加いただいた皆様、ご協力いただいた美濃和紙の里会館の関係各位
に厚く御礼申し上げます。
(地域功労賞)
・鈴木 修治(石川県農林総合研究センター 林業試験場)
「地域材の構造利用をはじめとする研究開発と地域木材産業への普及」
(優秀口頭発表賞)
・A05 鋼板挿入ドリフトピン接合部のせん断性能における接合具の千鳥配置効果
(静大院総合科学技術研究科)〇小原綾矢、小林研治、小川敬多
・B08 Peltogyne mexicana 心材色素形成に関与する化合物の構造解明
(岐大院連農)〇多賀勇亮、山内恒生、光永徹
(優秀ポスター発表賞)
・P02 スギ大径材から反りを生じない 4 丁取り正角材を生産する方法の検討
(名大院生命農)〇佐々木祐実、山本浩之、吉田正人、荊琪宇、(森林総研)山下香菜、
 松田陽介、松村ゆかり、(岐阜森林研)土肥基生、田中健斗
・P06	籾殻炭を混合した木質系断熱材の開発とその評価
(静大農)〇堀真聡、(静大院総科技)小堀光、小島陽一、
(和建築設計事務所)青木和壽、横林千佳                 
口頭発表会場の様子
ポスター発表の様子
地域功労賞授与式
鈴木氏(右)野中支部長(左)
懇親会の様子
紙すき体験の様子
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 広報委員会では各研究会や支部大会等の報告をウッディエンスに投稿していただくよう
お願いしております。幹事の方はお忘れなきようお願いします。原稿は随時受け付けてお
りますので、よろしくご協力ください。

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◎和文誌:木材学会誌 電子ジャーナル版
    https://www.jwrs.org/publish/mkz/

◎欧文誌:Journal of Wood Science 電子ジャーナル版
    https://www.jwrs.org/publish/jws/

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