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■ ウッディエンス メールマガジン 2024/1/17 No. 064
☆★ 木材の科学は日進月歩! 日本木材学会から最新の情報をお届けします
‥・* 発行 日本木材学会広報委員会
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日本木材学会広報委員会委員長 玉 井 裕
本号の目次 ■
本号では、各支部の活動として中部支部大会および北海道支部研究発表会について、ご報告をいただきました。
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広報委員会では各研究会や支部大会等の報告をウッディエンスに投稿していただくようお願いしております。
幹事の方はお忘れなきようお願いします。
原稿は随時受け付けておりますので、よろしくご協力ください。
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◆2023年度日本木材学会中部支部大会(石川)実施報告
└-石川県農林総合研究センター林業試験場 横間直樹、鈴木修治、松元 浩、石田洋二
‥・*
2023 年度日本木材学会中部支部大会は、令和 5 年 10 月 12 日(木)、13 日(金)に石川県で開催されました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2020 年度三重大会および 2021 年度富山大会はオンライン形式、2022
年度長野大会は対面形式で研究・技術発表会(口頭発表のみ)と見学会の開催でしたが、本大会は研究・技術発表
会(口頭発表のみ)と見学会に加え 2019 年度名古屋大会以来、4 年ぶりに懇親会も開催しました。
大会 1 日目は、IT ビジネスプラザ武蔵(金沢市)にて、12:00~13:00 に評議員会が開かれ、地域功労賞の受賞者
を決定しました。13:00 から本大会に先立って開会式を行い、大会実行委員長である横間より挨拶を行った後、ご来
賓として日本木材学会会長の東京大学・岩田忠久教授から祝辞を頂きました。研究・技術発表会の参加者数は 55 名
(このうち学生は 22 名)で、28 件の発表がありました。13:15 からおおよそ化学系と物理系の2会場に分かれて
14 件ずつの発表がなされ、質疑応答では時間を超過して活発に議論が行われました。また、口頭発表終了後に審査
員による投票で優秀発表賞4件が決定し、後述の懇親会で表彰されました。口頭発表終了後、17:15 からのクロージ
ングセレモニーでは、中部支部地域功労賞の授与式が行われ、受賞者の岐阜県森林研究所・土肥基生氏より受賞のス
ピーチをいただきました。引き続き、閉会式として当学会中部支部長の三重大学・野中寛教授より大会の講評をいた
だき、横間の閉会挨拶のあと、最後に次期開催県である岐阜県を代表して、岐阜大学・山内恒生准教授よりご挨拶い
ただきました。
続く懇親会は、18:30 から ANA ホリデイ・イン金沢スカイ(金沢市)で行われました。参加者は 37 名(うち学生
17 名)でした。中部支部副支部長の静岡大学・河合真吾教授から開会の挨拶をいただき、石川県農林水産部の金子
直太次長からの祝辞、岩田木材学会会長の乾杯で開会しました。会の中ほどで、今回の優秀発表賞4名の授与式を行
い、賞状と副賞が野中支部長より手渡され、受賞者から喜びのスピーチをいただきました。懇親会は岐阜大学・山内
准教授の締めの挨拶でおひらきとなりました。今回の懇親会は四大会ぶりということもあり、久しぶりの再会を喜び
盛んに情報交換が行われていました。また、学生の参加も多く、他大学の学生との交流で盛り上がり大変有意義な時
間を過ごせたことと思います。
2日目の見学会は、9:30 から 11:00 まで加賀市の石川県立山中漆器産業技術センター・石川県挽物轆轤技術研修所
および山中うるし座(山中漆器伝統産業会館)で開催しました。参加者は 32 名(うち学生 15 名)でした。山中漆
器産業技術センターの呉藤安宏専門員から、山中漆器の特徴や製造方法などについて解説して頂いた後、轆轤実習や
工房での製品製作の様子を見学しました。時間の関係で轆轤体験はできませんでしたが、予定時間を超過するほど熱
心に見学・質問が行われました。最後に併設の山中うるし座で展示販売品の買い物を楽しみ、見学会は閉会となりま
した。
当日は、口頭発表の合間に休憩時間を設定しておらず、進行にあたっては座長および発表者の皆様に多大なるご迷惑
をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。その他至らぬ点も多々あったかと思いますが、大きなトラブル
なく無事に大会を終えることができたと思っております。大会にご参加いただいた皆様、ご協力いただいた石川県立
山中漆器産業技術センター・石川県挽物轆轤技術研修所および山中うるし座(山中漆器伝統産業会館)の関係各位に
厚く御礼申し上げます。
(地域功労賞)
・土肥基生氏(岐阜県森林研究所)
「岐阜県産材の構造利用のための人工乾燥技術の改良と成果普及への貢献」
(優秀発表賞)
・A03 樹幹内残留応力解放ひずみ測定におけるデジタル画像相関法の利用
(名大院生命農)○落合健吾、吉田正人、山本浩之
・A04 マイクロインデンテーション法による圧密木材の耐軟化性評価に関する基礎的検討
(名大院環境)○桂川紗帆、小山りさ、長尾美範、丸山一平
・B04 ケナフの成長に伴うリグニンの化学構造変化
(富山県大工)○塩田和樹、岸本崇生、藤森愛仁、占部大介
・B10 エノコログサにおけるフェルロイルアラビノキシラン生合成に関与する酵素の発現と局在解析
(岐阜大院連農)○鈴木聖治、(岐阜大応生)木村琢人、(産総研生物プロセス)坂本真吾、
(東海機構 iGCORE)木塚康彦、(産総研生物プロセス)光田展隆、(立命館大生命)石水 毅、
(岐阜大院連農、岐阜大応生)鈴木史朗
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◆◆北海道支部 第141回理事会・令和5年度(第55回)研究発表会開催報告
└-北海道支部常任理事 冨髙亮介、石原亘(道総研林産試)、荒川圭太(北大院農)
北海道支部では、令和5年11月17日(金)に北海道立総合研究機構林産試験場(旭川市)およびZoomミーティングにお
いて、令和5年度(第55回)研究発表会を主催しました(共催:北海道立総合研究機構森林研究本部林産試験場)。来
賓として、日本木材学会から恒次祐子副会長にご臨席賜りました。
木材をはじめとする林産物に関する学術的成果を共有するため、学生会員8名、一般会員5名、計13件の口頭発表を実施
しました(プログラム参照)。
**************研究発表会のプログラム**************
<口頭発表>(発表者のみ記載)
1. 道産カラマツCLT を床版に用いた林道橋の改修:岡本涼太郎(北大院農)
2. 旭川市近郊における非住宅木造建築物における室内の平衡含水率:石原亘(道総研林産試)
3. 有限要素法解析を用いたラミナの繊維直交方向の応力分布の評価:川合慶拓(道総研林産試)
4. ビニールハウスを用いた木材乾燥法の可能性:土生川友香(北大院農)
5. ICT ハーベスタと自動選木機・人力による径級検知の比較:酒井明香(道総研林産試)
6. 60 年生ヨーロッパトウヒ人工林における間伐強度の材密度への影響:村上了(道総研林産試)
7. 食用担子菌菌床栽培におけるドロノキ樹皮温水抽出物の利用:小黑浩平(北大院農)
8. 北海道産アミガサタケ類の培養:窪田愼太郎(北大院農)
9. 食用キノコ栽培における樹木葉の添加効果【予報】:渋川凜太郎(北大院農)
10. リグノスルホン酸塩を原料としたゲルの作製とその性質:田内郁士(北大院農)
11. 木質ペレット由来ガス化発電副産物の土壌改良効果-ホウレンソウ栽培を例にして-:西宮耕栄(道総研林産試)
12. ナナカマドの樹皮組織から発生するシアン化水素の検出:小山正登(北大院農)
13. 樹皮に含まれる氷核物質の解析:筒井路実(北大院農)
※本会の講演集は下記のURLよりご覧ください。
http://lab.agr.hokudai.ac.jp/wrsh/files/kouensyuu/Volume55.pdf
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約4時間にわたる本研究発表会において、発表者と50名を超える参加者との間で活発な意見交換がなされ、各分野の最
新の情報について情報共有を図ることができました。すべての課題発表後に優秀な発表についての投票が行われ、北海
道大学大学院農学院の小山正登氏(発表番号12)に第20回北の木材科学賞が授与されました。また、本研究発表会の閉
会に先立ち、来賓の恒次祐子副会長から、発表者の努力を労う心温まる講評をいただき、次年度に向けて良い励みにな
りました。
また同日、本研究発表会の前に第141回理事会を開催しました。会員の異動状況や2023年度のこれまでの活動、2024年
度の研究会開催準備状況などについて報告がなされました。
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◎和文誌:木材学会誌 電子ジャーナル版
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