組織と材質研究会 2020 秋の研究会 参加者の皆さまへ

研究会にご参加いただきありがとうございました。
当日のチャットを共有させていただきます。

09:28:07	 開始 山岸祐介 : (沈さん)質問があります(北大山岸)
09:29:35	 開始 Fukatsu : 沈さん <- 森林総研林育セ 武津
フェノロジーは2年間の平均ですが、気候応答は数十年のデータから得た結果です。
フェノロジーが数十年の間に変化している可能性や、逆に気候応答からフェノロジーの年変化を予測するといったアプローチはあるでしょうか。
09:39:48	 開始 森健吾 : 申し訳ありません。ただいま復旧いたしました。
09:40:41	 開始 NaokiTakata : >森さん 今井先生の次にお願いします
09:47:17	 開始 農工大 堀川祥生 : (今井先生)木材試料からDNAを抽出するまでの所要時間はどれぐらいですか?
09:47:37	 開始 katsu : 高田です。質問、よろしいでしょうか?
09:48:08	 開始 藤井智之 : 古材ではどれくらいの量が必要か?鑑真のカヤ製仏像は中国産かやか?
09:48:58	 開始 Abe : (今井先生)もっと新しい標本のような試料は試されましたか?
09:50:43	 開始 NaokiTakata : >今井先生 抽出したDNAをPacBioなどの次世代シークエンサーで読むのはどうでしょうか?どれくらいの長さのDNAが残っているので、核
09:51:36	 開始 NaokiTakata : ミトコン、葉緑体由来のDNAがどの程度残っているのかなど、色々な情報が取れるような気がします。
09:52:32	 開始 Taku Tsuyama : >今井先生
09:52:35	 開始 NaokiTakata : 最近のPacBioはエラー率が1%以下になっているので、使いやすくなっていますので、
09:56:00	 開始 Taku Tsuyama : 木口面、まさめ面など、採取する切片の種類によってDNA抽出効率は違いますか?
10:08:16	 開始 藤井智之 : 藤井智之(森林総研フェロー)==>森(信州大)
当年7月ー8月の降水量(内地では2-3週間の無降水のストレスが普通だと思っている)があることが晩材形成の継続になると考えていたのだが、そうではなかった?
私の記憶では(与那演習林および奄美大島のスギ)晩材幅の広さは生長とともに顕著ではなくなるのだが?
10:12:16	 開始 katsu : 亜熱帯のスギ(今回のサンプル)は本州(天然分布域)のスギに比べて早晩材境界がよりハッキリしているように見えるのですが・・・、早材と晩材の移行期について何か情報はありますか?
10:12:30	 開始 船田 良;東京農工大学 : 木部形成の開始には、冬季にある程度の低温が必要だということでしょうか。
10:14:30	 開始 藤井智之 : 藤井智之(森林総研フェロー)==>森(信州大)
3/30の切片で、形成過程のtracheidsのR-diameterが晩材的ですね
10:29:03	 開始 NaokiTakata : >田川さん 通常条件のカロースはその細胞から分泌されたものでしょうか?培地内のデブリス(カロースなど)が細胞にトラップされた可能性はありますか?
10:29:19	 開始 Abe : 田川さん
10:30:15	 開始 今井友也(京大生存研) : 質問させてください(京大・今井)
10:30:30	 開始 Abe : 田川さんへ ストレス条件でも微小管はあるのでしょうか?
10:32:25	 開始 藤井智之 : セルローズmfは細胞表面全体なのに対して、カロースは細胞からの放出のように見えて(高田さんの発言と同じ?)、その産生は細胞表面の局所的か?
10:35:10	 開始 nakabasatoshi : (田川さん)農工大 半:通常の細胞壁再生で、カロースに比べてセルロースが後から出てくるように見えるのは、セルロースが細いからなど集合状態の違いが影響する可能性もあるでしょうか?
10:48:40	 開始 粟野達也@京都大学 : 津山さん <- 粟野@京大 フェルラ酸の分析の方法について詳しく教えてください。
10:48:56	 開始 今井友也(京大生存研) : 質問させてください(京大・今井)
10:54:12	 開始 今井友也(京大生存研) : もう一つお願いします(京大今井)
10:56:52	 開始 粟野達也@京都大学 : (コメント)津山さん LM12で標識してゴルジ装置を見たいですね。
11:10:59	 開始 NaokiTakata : >富家さん 植物ホルモンの塗布試験で道管形成、道管径への影響は確認できましたか?
11:11:55	 開始 船田 良;東京農工大学 : 外部から植物ホルモンを供与した実験条件は、これまでの報告と同じですか。
11:12:08	 開始 nakabasatoshi : (富家さん)農工大 半:ラノリン塗布によって何か影響はありませんか?
11:13:17	 開始 山岸祐介 : (富家さん)実験方法について、NPAの処理濃度で極性輸送への阻害効果の違いは考えられますか。またIAAは塗布でどの程度残留するものなのでしょうか。
11:13:54	 開始 Kayo KUDO : >冨家さん (木高研)工藤
塗布方法について、
NPA等の塗布は1回のみですか?
11:14:41	 開始 安江 恒 : 直立木で応力は発生しましたか?
11:18:26	 開始 藤井智之 : 藤井智之(森林総研フェロー)==>冨家(宮大)
用いた2樹種がブナ科で特殊な道管配列なのですが、その選択の意図は?
11:18:44	 開始 tomiieazusa : (安江先生)
11:23:29	 開始 今井友也(京大生存研) : (津山->今井の質問「木口面、まさめ面など、採取する切片の種類によってDNA抽出効率は違いますか?」への回答です): 粉砕処理で粉体にならないと抽出効率が劇的に落ちるので、そのために木口方向に切れ目を入れつつ縦に削いで、だいたい0.5mm以下のサイコロ状を目指して木材から削り取っています。縦の削いで削り節状にしても、きちんと薄くできれば大丈夫ですが、マッシャーで粉砕するとただ突き固められるだけになりがちです。。
11:28:13	 開始 tomiieazusa : 5年生以上の試験木では、通直木にG層が観察されず、あて材形成が生じるほどの応力は生じていないと考えられます。苗木は幹が細く、風などの影響でG層を形成するほどの応力が生じたと考えられます。
11:29:42	 開始 安江 恒 : 富家さん
11:31:33	 開始 安江 恒 : ありがとうございました。塗布部でちょっと曲がった写真があって気になりましたので。G層が出来ると大きな応力が発生するんですかね?
11:37:55	 開始 tomiieazusa : 安江先生 ACCを塗布した苗木の写真でしょうか。今回用いたスダジイ苗木は完全に通直なものばかりではなく、処理前から多少の曲がりが確認されたものが複数ありました。塗布部の曲がりは応力の発生によって生じたものではなく、元々の形質です。処理後は毎日写真を撮影して画像解析を行いましたが、塗布部での曲がりなどの変化は見受けられませんでした。
11:42:39	 開始 NaokiTakata : >工藤さん 主幹と側枝で形成層細胞の反応にタイムラグがあったりしますか?
11:42:51	 開始 藤井智之 : 藤井智之(森林総研フェロー)==>工藤(秋田)
1. イチョウに特徴的なidioplasts(大きな集晶を含む)の形成過程と集晶の集積時期についての観察結果が欲しい。木材中での結晶の存在の意味と異形細胞の形成開始の刺激は?
2. 中生代に繁栄していて、現代でも世界中で植栽可能なのに、なぜ絶滅同然となったのだろうか?
3. 春先の師部側細胞の直径拡大の結果は?
4. 木口切片の染色剤は?仮道管が染め分けられている。
5. 新葉の葉脈には木部が枝から連続しているはずだが、葉柄の基部のみ維管束形成層活動が早いのか?
11:43:53	 開始 中田了五 : 工藤さん<-森林総研 中田 木部形成開始前の師部細胞形成量(細胞数や距離)はどのくらいなんですか?それは1年の師部成長量の何割くらいですか?
11:44:17	 開始 船田 良;東京農工大学 : 葉の展開に樹幹の貯蔵デンプンは必要ですか。枝の貯蔵物質で十分ではないでしょうか。樹幹の貯蔵物質は師部の形成には必要だと思います。
11:44:18	 開始 utsumi : 前年の木部が通水していることを染色液などで確認されていますか(九州大学 内海)
11:56:42	 開始 佐野 雄三 : 飯塚さん:
12:01:29	 開始 佐野 雄三 : >飯塚さん(←北大・佐野):コルク組織に成長輪(年輪)構造は見られますか? 見られるとしたら、1周皮当たりいくつ(言い換えると、コルク形成層の寿命は?)? 師部繊維がかなり途切れがちで、年輪構造を認識しにくいケースが多いようにも見受けられますが、いかがでしょう?
12:02:05	 開始 藤井智之 : 藤井智之(森林総研フェロー)==>飯塚
ヒノキとスギの違いをどう考えるか?
12:04:25	 開始 Abe : 飯塚さん 当年枝のコルク形成層の状態はどのようになっていますか?
12:04:42	 開始 藤井智之 : 藤井智之(森林総研フェロー)==>佐野さん
ヒノキについては伊東先生の論文があります
12:09:19	 開始 黒田克史(森林総研) : (飯塚さん)地上高の違いによる検討をされていますが、大きくなった樹幹部では(たとえば10mくらいより下)変化がない(安定している?)ように見えますので、高さ方向で相関を考える場合は、樹幹の上の方だけで比較してみたらよいように思います。
12:09:43	 開始 黒田克史(森林総研) : ↑森林総研の黒田です。コメントです
12:12:11	 開始 tomiieazusa : (藤井智之先生->富家への質問「用いた2樹種の選択の意図」への回答です):意図は2つあります。1. 当初、引張あて材形成に幅広く見られる植物ホルモンの偏差分布について調べるため、環孔材と放射孔材を用いました。2. シラカシとスダジイは西南日本の広葉樹林で多く見られるため選択しましたしたが、今後広葉樹材の活用に繋がればと思っております。
12:12:30	 開始 飯塚悦司 : 森林総研 黒田様
12:16:43	 開始 tomiieazusa : (山岸祐介様->富家への質問「IAAは塗布でどの程度残留するものなのでしょうか」に対する回答です):IAA投与時の内生IAA量を定量した報告は私の知る限り現在ないため、今後データを蓄積していきます。
12:17:14	 開始 飯塚悦司 : 森林総研黒田様 コメントありがとうございます.樹幹の上の方のみでの解析も行ってみようと思います.
12:23:41	 開始 今井友也(京大生存研) : 放射組織に多いと言うことは、生細胞の細胞膜由来という説明は可能ですか? (今井@京大)
12:24:26	 開始 藤井智之 : 藤井智之(森林総研フェロー)==>山岸松平(北大)
1. fat treesには周囲APが発達した樹種。木部柔細胞はRPか?
12:25:35	 開始 中田了五 : 山岸さん<-森林総研中田 貯蔵物質のない(はず)の心材の壁孔壁だと沈着物はないのですか?
12:29:21	 開始 nakabasatoshi : (山岸さん)農工大 半:質問あります
12:45:27	 開始 中田了五 : 河合さん<-森林総研中田 柔細胞割合と貯蔵物質などの関係で種間差が得られたものは種内変異もありそうですか?
12:45:48	 開始 藤井智之 : 藤井智之(森林総研フェロー)==>河合(森林総研)
木部柔組織は軸方向柔組織および放
12:46:00	 開始 藤井智之 : 藤井智之(森林総研フェロー)==>河合(森林総研)
木部柔組織は軸方向柔組織および放射組織の随伴と独立を区別して説明してほしい
12:47:45	 開始 utsumi : 同一種内でも軸方向柔細胞の割合や道管径が肥大成長速度に影響していましたか.(九州大学 内海)
12:47:45	 開始 安江 恒 : 肥大成長は何を用いて表しているのか?成長呼吸=肥大成長量では?
12:48:35	 開始 船田 良;東京農工大学 : 軸方向柔細胞の割合が形成層活動を制御するということでしょうか。
12:50:37	 開始 Kayo KUDO : 木高研 工藤です。デンプン濃度はいつ採取した試料で測定しているのでしょうか。採る季節によって同じ種でも濃度が変化すると思うのですが、いかがでしょうか。
(聞き逃していたらすみません)
12:50:38	 開始 nakabasatoshi : 河合さん>農工大 半:細い枝では髄にも生きた柔細胞があると思いますが、こちらが結果に影響する可能性はありますか?
12:51:54	 開始 Shohei Yamagishi : 藤井様 一点、Sinnott(1918)の見解では、fat treesに該当する樹種は、道管や柔細胞の壁が比較的薄く、比較的大きな道管・柔組織間壁孔を盛んに作る樹種が多いとのことで、柔細胞への水のアクセスが貯蔵物質(デンプンか脂質か)に関連するのではないかとコメントしています。その真偽は未解明かと思いますが、道管と接触を持つ周囲柔組織が多いことはこの見解と関連があるかもしれません。
12:56:46	 開始 黒田克史(森林総研) : (河合さん<森林総研 黒田)柔細胞%が高くなるとリン濃度が上がるのは核の数にも大きく影響受けると思います。濃度が高い=貯留と考える以外の要因も考えてみるとよいように感じました。実験としては難しいですが、%だけでなく量の検討も重要に思います。
柔細胞%が上がると道管が少なくなって通水性が高くなるという説明がありましたが、因果関係がよく分かりませんでした。これも含め、藤井さんの質問のように柔細胞の種類を機能別に検討すると、生理現象との比較に役立つのではないでしょうか。
12:56:50	 開始 Kiyosada Kawai : (森林総研中田様への回答です)
12:59:42	 開始 Kiyosada Kawai : 今回は種間変異を調べることが目的だったので,種内での関係性を評価するのに十分なサンプルサイズ(1樹種につき3個体,1個体につき1-2枝)を稼げていません.今後検討したいと思っております.
13:01:16	 開始 Kiyosada Kawai : (九大内海様への回答です)
13:03:02	 開始 Kiyosada Kawai : 先ほどの中田様への回答と同じになります.異なる環境に局所適応している個体群などで検証したいと思っております.
13:03:05	 開始 佐野 雄三 : PRWAC
13:03:58	 開始 Kiyosada Kawai : (河合-> 農工大船田様への回答です)
13:05:54	 開始 Kiyosada Kawai : ・ATPの産出に
13:09:58	 開始 Satomi Tagawa : (東京農工大・田川->半先生の質問への回答です。)

カロースの生産の方が早いという印象を私も受けていますが、蛍光顕微鏡の分解能の関係から、セルロース繊維の堆積が検出できていない可能性も考えられます。
カロースは傷害応答で産生される多糖ですので、その合成は、セルロースの合成より瞬発力があるのではないかなと考えています。

ちなみに、草本由来のプロトプラストは、樹木由来のプロトプラストより細胞壁再生が早いことが分かっています。シロイヌナズナやタバコBY-2では、数時間で繊維状の堆積物が認められています。

13:10:04	 開始 山岸祐介 : (富家さん<北大山岸) 有難うございます。IAAは組織培養では(NAAなどの合成オーキシンと比較して)熱や光に不安定で、培地中でも速やかに分解を受けるとされていますので、ラノリン中からどの程度移行・残留するのか気になっていました。
13:11:01	 開始 Kiyosada Kawai : すみません.先ほどのメッセージを削除して下さい.細かいメカニズムについては今回調べられていませんが,直接影響するわけではなく,木部の生理特性を介して律速していると考えていました.半さんのご指摘の通り,直接影響する経路があるかどうかは統計的には調べます.
13:12:00	 開始 Kayo KUDO : 木高研 工藤です。
みなさま、ご質問・コメントありがとうございました。高さ方向の違いや主幹ー枝の違い、葉(シュート)基部と前年木部とのネットワークは、興味があるので今後の課題として研究を進めたいと思います。
>藤井さん
4.染色はトルイジンブルーを使っています。
分化終了が遅めの仮道管が散在しています。
13:14:33	 開始 Kiyosada Kawai : (河合 ->  工藤様への回答です) 急ぎ足になってしまいすみませんでした.デンプン濃度は両森林とも夏季に測定しました.ご指摘の通り,落葉樹では特に取る時期によって変動が大きいと思います.今後は季節性も考慮した解析をしていきたいです.
13:32:09	 開始 Kiyosada Kawai : (河合 -> 半様への回答です) 測定した枝の髄は数年以上経過しており,アルシアンブルー染色の結果でも染色が見られなかったので,髄は死んでおり貯蔵能力や呼吸への影響は少ないと思っております.
13:35:06	 開始 Kiyosada Kawai : (河合 -> みなさま) たくさんのご質問・ご指摘ありがとうございました.今回ざっくりとした傾向を見た研究だったので,今後詰めていきます.失礼いたします.
13:41:13	 開始 船田 良;東京農工大学 : 運営、ありがとうございました。